「かっこいい」変顔
評判上々の11代目ドクター
主役の11代目ドクターに、これまでで一番若い27歳の無名俳優、マット・スミス(27)、相方役エイミーに、これまた新人、スコットランド出身カレン・ジリアン(22)を据えてスタートした、新シリーズ「ドクター・フー」の評判がすこぶる良い。2回目以降はともかく、メディアが最も注目する初回「掴み」の完成度の高さとインパクトは抜群で、前回、ドクターを5年務めて人気だったデービッド・テナント(39)が、一気に遠い過去の存在になってしまった。
そりゃもちろん、毎回、登場人物や小物が交換カードや本、おもちゃなど子ども向けに商品化されるBBCのドル箱番組ゆえ、絶対にポシャることは許されないけど……。それにしても疑問なのは、国民から視聴料を取って制作する公共のテレビ局が、その「儲け」をどこに還元しているのかってこと。毎年、値上がりする視聴料には反映されていないようだし。既にアマゾンで、新ドクターのフィギュアが14.95ポンドだった(しかも今回は衣装が2パターンあって、2体セット売りとセコイ)。
話が横道にそれたが、英中部ノーサンプトン出身の元サッカー少年、マットは、とにかく非常にユニークな顔立ちをしている。「落ちくぼんだ」では足りない、洞窟の奥から懐中電灯が光っているような目に、ライオンそっくりな鼻梁、横顔だと、シャープで男らしいチャーム・ポイントになるエラ張りアゴ。なのに口元だけは、子どもみたいにかわいらしい。ハンサムじゃないが、未知なる(=新鮮な)顔に、鍛えてはいるがスラッと細身長身の申し分ない体躯がくっついている。とにかく「●●に似ている」が思い出せない新種のタイプで、しかも絶妙なバランスで「かっこいい」ベクトルに傾いている。
つまりは、「ステキ」なんです。新ドクターは。