「ディス・モーニング」デュオ
ヤックンの「はなまるマーケット」(TBS)、小倉智昭の「とくダネ」(フジ)、鳥越俊太郎の「モーニング」(朝日)、加藤浩次の「スッキリ!!」(日テレ)、最後にテレビ東京の「朝は楽しく」と平日の朝はワイドショーで占められている日本のテレビだが、英国では唯一、ITV1の「ディス・モーニング」だけ。
要の司会は、子供番組出身のフィリップ・スコフィールドと、元BBCのニュースリーダー、ファーン・ブリットンの2人。4年前、チャンネル4に移籍したリチャード& ジュディからバトンタッチして以来、評判は上々で、高好感度を通り越して、主婦や年金生活者、中年男性のセックス・シンボルになっている。
放送されている朝10時半からの2時間、他局はBBC1が改装、ガーデニングといった家まわり関連、BBC2が子供番組、4がドラマの再放送、5がニュースを間にトリーシャの公開ガチンコ番組と豪ソープ・オペラ「ホーム・アンド・アウェイ」というラインナップ。当然のごとく視聴率争いは「ディス・モーニング」の常勝だ。
すっかり白髪になったスコフィールドは、笑い方から声のトーンまで峰竜太にソックリ。アン・ロビンソンと年に数回、BBCで一般常識クイズの司会をしているが、執事のように彼女に仕え、仕切りもうまい。
一方のファーンは、サイズ16はありそうな丸々肥えた身体と、口角のキュッと上がった笑顔が愛嬌たっぷり。こぎれいにした愛想のいい近所のおばちゃんといった風情だ。
とにかくこの2人、箸が転がってもじゃないがよく笑う。ゲストの泌尿器科医の名前(Mr.Tinkle)で笑い転げる。それが売りといっていいくらい、番組自体はくだらないが。