租税回避地を利用する顧客の情報を記載した
「パナマ文書」の流出をきっかけとして、
キャメロン首相に退陣を求める声が出始めている。
日本でも「政治とカネ」に関する話題は尽きないが、
もちろん英国の政治家も、
金や愛人に絡んだスキャンダルと無縁なわけではない。
現政権を担う保守党議員が過去に関わった事件を中心として、
英国の政治スキャンダルを紹介する。
*本文中に記載の役職名は事件当時のもの
パナマ文書流出とは
2010年に政権の座に就いて以来、コーヒーのチェーン店スターバックスやインターネット検索大手グーグルといった国際的な企業の課税逃れを徹底的に追及してきたデービッド・キャメロン首相。英国内だけでなく、主要8カ国(G8)首脳会議(サミット)などを通じて、課税逃れを防ぐ枠組み作りにおける国際協調を呼び掛けてきた。しかし、「パナマ文書」と呼ばれる、パナマの法律事務所が保有していた顧客情報が流出したことにより、亡父が租税回避地に設置したファンドに首相自身が投資していたことが発覚。このファンドを通じて利益を上げ、また両親から計50万ポンド(約7500万円)に及ぶ資産を受け取るために節税対策を取っていたことも判明した。
これら一連の行為は合法ではあったものの、同じく合法的に節税していた国際的企業は厳しく批判していただけに矛盾が露わに。さらにはキャメロン首相の親族が資産家であるとの事実が改めて浮き彫りとなり、低所得者層からの反発を呼んでしまった。
現在なら完全に違法な取引
石油会社から金銭授受
ウィンストン・チャーチル 自由党、保守党
第二次大戦で英国を勝利に導いた名宰相、ウィンストン・チャーチル。BBCが集計した「100名の最も偉大な英国人」ランキングで第1位に輝いた、英国で最も尊敬を集める政治家の一人である彼にも金銭スキャンダルが。
チャーチルは、自由党政権の海軍相を務めていたころに、イランにある油田の利権を買い上げるよう政府を説得した(この利権の保有会社が現在の石油大手BP)。この一件などがきっかけとなり、内閣の役職を外れた後も、石油関連政策に通じた政治家として周囲から認知されるようになる。これに目を付けた2つの石油会社が、5000ポンドを支払い、チャーチルをコンサルタントとして雇用。チャーチルは、現在の価値に換算すると約2000万円に相当する大金を受け取った上で、この2つの会社と、英政府が事実上保有する大手石油企業が合併できるよう政府に働き掛けたという。チャーチルはこの翌年に保守党へと鞍替え。やがて首相へと上り詰めるまでになるのは、周知の通りだ。
チャーチルが行った取引は、現在の観点で言えば明らかな収賄行為となるが、当時はまだ「政治とカネ」に関する法制が整っていない時代。違法ではなかったものの、BBCは「チャーチルの経歴に関する問題点」の一つであったと述べている。
1963年20世紀最大の政界スキャンダル
プロヒューモ事件
ジョン・プロヒューモ陸軍相 (ハロルド・マクミラン政権)
「20世紀最大の英政界スキャンダル」として語り継がれる事件。1961年のある日、プロヒューモ陸軍相は、イングランド中部バッキンガムシャーにある大邸宅のプールで開催されたパーティーに参加していた。彼は、このプールで裸になって水泳を楽しんでいた売春婦のクリスティーン・キーラーに惹かれてしまい、やがて彼女と肉体関係を持つようになる。しかし、キーラーは当時、駐英ソ連大使館付海軍武官のエフゲニー・イワノフ大佐とも関係を持っていた。当時は、英米を始めとする西洋諸国とソ連が対立していた冷戦時代の真っただ中。キーラーを通じて国家機密が漏えいする恐れがあるとして、この三角関係は政府諜報機関などから問題視されるようになる。

写真左:ジョン・プロヒューモ陸軍相
同右: ハロルド・マクミラン首相
2人の不倫関係は間もなく解消されたものの、英ソの政治家が同時期に同じ売春婦と関係を結んでいたとの事実は世間の耳目を集めるようになり、63年には政治問題へと発展。妻帯者であったプロヒューモは当初、キーラーと深い関係に陥ったことを否定していた。しかし、間もなくしてこの発言が虚偽であったことが明らかになり、責任を取って辞任。結局、プロヒューモが国家機密を漏えいしたとの事実は確認されなかったが、議会は混乱し、その半年後にマクミラン首相も退陣。保守党は翌年の総選挙で敗北するに至った。
1983年家族愛を訴える男の不倫
パーキンソンの愛人問題
セシル・パーキンソン貿易産業相 保守党
(マーガレット・サッチャー政権)

写真左: セシル・パーキンソン貿易産業相 写真右: マーガレット・サッチャー首相
今どき不倫など決して珍しくないが、清廉なイメージで知られる人物が実は不倫をしていたとなると、世間の目は一層厳しくなる。日本では、男性議員としては初めて育休を取得した政治家の不倫が発覚し、大きな批判にさらされたことが記憶に新しい。「鉄の女」との異名で知られたマーガレット・サッチャーの腹心、セシル・パーキンソン貿易産業相をめぐる不倫問題も、同様の構図を持つスキャンダルだった。
顔立ちが美しく、野心家でもあったパーキンソンは、一時はサッチャー首相の後継者とさえ噂されていた。しかし、サッチャー率いる保守党が総選挙で地滑り的勝利を収めることになる選挙当日になって、パーキンソンは自身には家族とは別に愛人がいると同党首に告白する。しかも、その愛人の父親は、娘がパーキンソンの子供を身籠っていると書いた手紙をサッチャーに送付。スキャンダルへ発展する可能性を危惧したサッチャーは、事前に予定していた最重要ポストの一つである外相への任命を撤回し、代わってパーキンソンを貿易産業相とした。
パーキンソンにとって追い打ちとなったのは、サッチャー政権が家族愛の尊さを盛んに訴えていたこと。パーキンソンの愛人が詳細を英紙に暴露してしまうと、もはや万事休す。辞任に追い込まれ、サッチャーは大切な側近を失った。
1995年きな臭い中東マネーの行き先
エイトケン事件
ジョナサン・エイトケン財務副大臣 保守党
(マーガレット・サッチャー政権)

写真左: ジョナサン・エイトケン財務副大臣 写真右: ジョン・メージャー首相
金銭・性的スキャンダルが相次いだジョン・メージャー政権の汚職ぶりを象徴する収賄事件。同政権で財務副大臣を務めることになったジョナサン・エイトケンは、同ポストに任命される以前に、武器輸出企業の取締役や英政府の武器調達閣外相を務めるなどして、軍需産業と深い関わりを持っていた。問題視されたのは、武器調達閣外相時代におけるサウジアラビアの王族との「黒い交際」。エイトケンがパリの高級ホテルに滞在した際、この王族らが宿泊費の支払いを行っていたとの容疑が取り沙汰されたのだ。
同疑惑は、「ガーディアン」紙とグラナダ・テレビの共同取材により発覚した。一方のエイトケンは、疑惑の詳細を暴くドキュメンタリー番組の放映3時間前に記者会見を実施。報道内容が全くのでっち上げであると訴えた。
しかし、同副大臣の妻が支払いを行ったという主張とは裏腹に、実際には1000ポンドに及ぶパリでの宿泊費はサウジアラビアの王族が支払っていたことが判明。エイトキンの家族はそもそもパリに帯同さえさせていなかったという。同氏は偽証罪と司法妨害で有罪となり、18カ月の実刑判決が下された。また偽証を行った同氏の娘も司法妨害で逮捕されるという憂き目に遭っている。
1997年献金と引き換えに例外措置適用?
F1のタバコ広告規制問題
トニー・ブレア首相 労働党

写真左: トニー・ブレア首相 写真右: バーニー・エクレストン氏
労働党が政権を奪還した1997年の総選挙。同党は選挙期間中、欧州連合(EU)の指令を受けて、英国内でもタバコの広告を禁止することを公約として掲げていた。しかし、タバコ会社のスポンサーを多く持つ自動車レースの最高峰フォーミュラ1(F1)界は猛反発を示す。そこでトニー・ブレア首相は、労働党に対して既に100万ポンドの献金を行っていたF1運営組織のCEOを務めるバーニー・エクレストン氏と会談し、妥協策を模索。その後、同党は公約に反して、F1にはタバコ広告規制の例外措置を適用するよう主張し始めた。英国の自動車業界を保護するための措置であると説明したが、実際には「政策をカネで買う」行為であるとの批判が集中。最終的にはF1への例外措置を維持した上で、エクレストンから献金を返金するに至った。
2006年愛する夫は詐欺師だった?
ジョウェルゲート事件
テッサ・ジョウェル文化相 労働党
(トニー・ブレア政権)
リチャード・ニクソン米大統領の汚職が暴かれたウォーターゲート事件にちなんで、英語圏では政治スキャンダルに「ゲート」との接尾語を付ける傾向がある。「ジョウェルゲート事件」とは、労働党の重鎮だったテッサ・ジョウェル文化・メディア・スポーツ相の夫が、ベルルスコーニ元伊首相から賄賂を受け取っていた疑いがあるというもの。2006年に立件した伊検察によると、国際弁護士として活動していたこの男性は、裁判において偽証を行った見返りに、当時実業家として活躍していたベルルスコーニ氏から60万ドル(約6500万円)の謝礼を受け取った。またジョウェルと彼女の夫は共同名義で住宅ローンを組んでいたが、このローンは夫が受け取った賄賂の資金洗浄に使われていたとの疑いが。騒動の最中に夫婦は別居を決断。収賄疑惑に関しては裁判所が時効との判断を示して夫は無罪となった。ちなみに夫婦は現在は関係を修復している。
党首が元恋人を消すため殺し屋を雇った?
ソープ事件
ジェレミー・ソープ自由党党首 自由党
保守党と労働党の2大政党制が定着した英国政治において、第3党である自由党の人気を取り戻したジェレミー・ソープ党首は、ある秘密を抱えていた。それは、同性愛者であるということ。彼が議員としての活動を始めた1960年代の英国では、同性愛者間の性交渉は違法だった。この状況に付け込んだ男性の元恋人が、長年にわたり秘密を守ることと引き換えに金銭を要求するなどしていたのである。同性愛が合法化された1970年代になっても恐喝は続き、やがてその事実は広く知られるようになって、76年にソープは党首を辞任。しかし、これだけでは話は終わらなかった。この元恋人は、ある男に飼い犬を射殺された上に自身も殺されかけたという経験を持つのだが、この一件はソープがお金を払って依頼したものであると容疑者が告発。ソープは殺害の共謀及び扇動の嫌疑で起訴されるも、最終的には無罪となった。
別宅手当の支払先は「秘密の恋人」
議員経費の不正請求
デービッド・ローズ主席財務相 自由民主党
(デービッド・キャメロン連立政権)
英国では2009年より約1年にわたり、下院議員による経費不正請求の実態が次々と暴露された。保守党と自由民主党が連立政権を樹立した際、新内閣に入閣したデービッド・ローズ主席財務相も、この不正請求を追及された一人。ローズは、地方の選挙区出身の議員がロンドンの国会議事堂に通う際の拠点作りを支援する別宅手当を通じて、総計4万ポンドを経費として請求していた。ところが、この住居の持ち主が、半同棲状態にあった同性愛者の恋人であったことから問題に。法律上では、パートナーから借り受けた住居に議員経費を充てることは禁止されていた。ローズは金銭的な利益を得ることを目的としたわけではなく、自身が同性愛者であることを知られたくなかったがために住居の持ち主との関係を明かさなかったと釈明した上で、辞任。新内閣入りした直後のスキャンダルだったため、在任期間はわずか17日という記録的な短さだった。



在留届は提出しましたか?


エイベックス・グループというと、若手のポップ・ミュージシャンをマネジメントする会社という印象が強いかもしれないが、クラシック音楽を専門とするエイベックス・クラシックス・インターナショナル(ACI)は2014年にロンドン・オフィスを設立、クラシック音楽関連事業を世界規模で展開している。同社の浅野氏に、ロンドンにおける活動を中心にお話をうかがった。
Beer Braised Onion Kale +Cheddar £5
Scotch Egg £3.95
Salads £6 / Latte £2.8
店内
2015年8月にオープン
お店の外観
Lobster Chowder £5 / Classic Roll £10
Lobster Salads £10
店内
お店の外観
Chicken Katsu Sandwich £5.50 (T/A £5)
Egg Mayo Sandwich £5.50 (T/A £5)
Matcha Roll £4.10 (T/A £3.60)
Matcha Latte £2.90
Karaage Mini Roll £3.10 (T/A £2.80)
店内
The Mac Daddy £10
Dirty Dog £9
Dirty £5.50
Milk & Cookies £5
店内
Jamon Eileen £5.5
Sink the Pink £8
おすすめカクテルを尋ねてみよう
店内
お店の外観
シャーロット・ブロンテの代表作「ジェーン・エア」は、1847年の発表直後に話題の一冊となった。同作に描かれていたのは、仕事を持ち、社会的階級の壁を乗り越え、自由恋愛を追い求めながら、困難な状況の中でも信念を持って自らの人生を歩んでいく女性の姿。女性の社会的な役割が限定されていたビクトリア朝の価値観においては、異色の物語として受け止められた。また本 作が発表されるまではシャーロット・ブロンテが無名の存在だったことや、劇的な展開を見せる物語の筋書きなどがあいまって、シャーロット・ブロンテは瞬く間に時代の寵児になったという。
シャーロット・ブロンテの父親は変わり者?



「自分がつくった雪だるまと友達のように一緒に遊ぶことができたら」という子供の夢を叶えてみせた世界的な大ベストセラー。文章がなく、絵だけで話が構成されているため、まだ文字を読むことができない子供でも物語の世界にどっぷりと浸かることができる。友情や愛といった大切なものを学べる内容が描かれているという意味においても良書。ちなみに作者のレイモンド・ブリッグズは児童向けだけでなく、社会派の作品も多数残している。
夫のアランが執筆、妻のジャネットがイラストを担当するアルバーグ夫妻は、英国人なら誰もが知っている児童作品の名作を数多く残した。その代表作とでも言うべきものが、この「もものきなしのきプラムのき」。親指トムにシンデレラ、ロビン・フッドといった有名な童話や昔話の主人公たちが、本の中でかくれんぼう。言葉遊びにも似たリズムにあふれる文章を手掛かりに、各ページに隠れた登場人物たちを見つけ出していく内容となっている。
いつも忙しい父親に構ってもらえず、寂しい思いを抱いている少女のハナ。そんな彼女に、お父さんがゴリラのぬいぐるみをプレゼントする。そのぬいぐるみが突然大きくなり、なんと本物のゴリラに変身。しかも、そのゴリラがハナを動物園へと連れていってくれることになる。目をよく凝らしてこの絵本を眺めると、ゴリラの隠し絵が見つかるといううれしいおまけ付き。実際に毎日仕事で忙しいお父さんから娘へのプレゼントに最適。
おしゃまな女の子を描いた「クラリス・ビーン」シリーズで有名な絵本作家のローレン・チャイルドの作品。食べ物の好き嫌いが激しい妹と、何とかしてその妹に好き嫌いなく食べさせようとする兄の奮闘ぶりを描いている。他の絵本とは一線を画す現代的なイラストがまず特徴的。さらには様々な大きさの書体や写真のコラージュを多用するなど、ありとあらゆる視覚的な仕掛けがいっぱい。子供の好き嫌い克服に役立てばもう言うことなし。
「お城の中で夕食を食べるのと、気球の中で朝食を食べるのとどっちが良い?」「自分が通う学校でお父さんがダンスをするのと、カフェでお母さんが大騒ぎするのとどっちが我慢できる?」。ページを開いた途端に次々と繰り出される究極の選択の数々。本を一緒に読みながら「うーん、こっち!」「どっちも嫌だ!」といった子供たちの反応を見ることで大人も満足するはずだ。兄弟姉妹や同い年の友達同士で楽しむにもぴったりな本。
皮肉屋の英国人がいかにも好みそうな絵本。物語の主人公は美人でお金持ちのお姫様。一人でバイクを乗り回し、飼っているペットは恐竜。女王に何を言われても、結婚なんか絶対にしたくない。だから次々と現れる花婿候補の男性たちに無理難題を課して困らせていたら、「からいばり王子」が現
れて……。伝統的な童話で描かれる「可愛らしい女の子」像を見事なまでに破壊する一作。狭量なお父さんが読んだら腰を抜かしてしまうかも。
国籍を問わず、子供たちが大好きな仕掛け絵本。物語の語り手が動物園のおじさんに向けて「ペットを送ってください」と依頼したことから物語は始まる。立体的な仕掛けが施されている檻を開けると、様々な動物が顔を出すという仕組み。
小さなお子さん用に本を選ぶとなれば、やはり物語の面白さや絵の魅力に加えて、音読して楽しいものが好ましい。本の題名からしてリズミカルな本作は、音読の楽しさを味わうにはうってつけ。日本語訳もよくできているため、英語で読んでも、日本語で読んでも独特のリズムを楽しむことができる。尚、作家のドナルドソンと挿絵画家のシェフラーの共作では、ねずみが想像上の怪物「グラファロ」と出会う物語である「グラファロ」シリーズも人気。
物語は家族で紅茶を共にする場面から始まる。ありふれた日常空間が描かれているのは最初だけ。突如として人間の言葉を話すとらが登場し、お父さんの夕食から冷蔵庫に残っている食べ物までひとつ残らず食べてしまう。ほのぼのとした絵とシュールな筋書きの組み合わせが独特の魅力を放つ作品。作者のジュディス・カーは、看護婦として働いた後に自身の子供のために絵本を描き始めたという異色の経歴を持つことでも知られている。
親であれば、構ってもらおうとして話し掛けてくる子供に対して「今はだめ」と諭した経験が誰しもあるはず。この物語の主人公であるバーナードは、両親から「今はだめ」と言われ続けた揚げ句に、怪物と化してしまう。それでも尚も「今はだめ」と言い続けるバーナードの両親。多忙な大人にメッセージを投げかけているようにも受け取ることができる意味深な作品。作者のデービッド・マッキーは「ぞうのエルマー」シリーズの作者でもある。
大人も子供も怖がるねずみ。でも、ねずみにだって怖いものがある。人間は気付いていないかもしれないけれど、ねずみは他の動物や大きな音、さらには迷子になることを恐れているのだ。そんな臆病なねずみの視点から紡ぎ出される物語。内容の面白さに加えて、落書き、新聞記事の切り抜き、折り込みページといった視覚的に面白い要素が詰まっているのが魅力。実際にねずみが噛んだ紙をスキャンしたものを背景として使っているという。
魔女のメグと猫のモグ、そしてフクロウのホーが織り成す「メグとモグ」シリーズの第1作。モグとホーそして友達の魔女が集まったハロウィーンのパーティーで魔法を試そうとするメグだったが、そこで思わぬ展開が待っていた。「魔法を上手く使えない魔法使い」をテーマとしたこの愉快な物語は、英国で生まれ育った子供であれば誰もが読んだことがある定番の絵本。20冊以上もの続編がつくられているほか、テレビ・アニメ化もされている。
本作も英国で絶大な人気を集める仕掛け絵本の一つ。主人公は、家の中で子犬を探し回るお母さん犬。扉の向こう側、ピアノのふたの中、ベッドの下をのぞいてみても、そこにいるのはクマ、ゾウ、ワニといった他の動物ばかり。さて、お母さん犬が愛する子犬はどこに隠れている? 文章は各ページにほんの一文程度しか書かれていないので、言葉を覚えたばかりの子供にはぴったりの絵本。家の中にある物や動物の名前を学ぶのにも適している。
温かみを感じさせるイラスト付きでありながら、お父さんと小さな子供4人でなんと「くま狩り」に出掛けるという実は冒険譚的な内容。しかも草原を抜けて、川を渡って、森を突き進んでといった具合に、その行程は困難を極める。シンプルな言葉の連なりが繰り返し出てくるので、子供は自分で口に出した言葉の響きを大いに楽しむことができるはず。日本語訳版には、「飛び出す絵本」という呼び方がぴったりな大型の仕掛け絵本もある。
片時も手を放したことがなかった大切な犬のぬいぐるみが行方不明となり、途方に暮れてしまう男の子。探しに出掛けてみると、そのぬいぐるみは学校のバザーで販売されていることが発覚! さて、この男の子はどうやってぬいぐるみを取り戻すことができるのか。今年で齢88歳になった英国の人気絵本作家シャーリー・ヒューズによる心温まる物語。同氏の作品では、普通の男の子の日常を描いた「アルフィー」シリーズも根強い人気がある。
おむつが大嫌いなお姫様と、代わりにおまるを使うことを勧めるお妃様。最初は嫌がっていたお姫様もおまるで遊ぶようになっていき……。物語を読み終えた子供は、おまるを使う機会を待ち遠しく感じるようになっているという、親にとっては何ともありがたい絵本。作者のトニー・ロスが自身の娘をモデルとして、少女の様々な成長段階に合わせて描いた「リトル・プリンセス」シリーズにおける最初の作品。他に「ごはんまあだ?」などがある。

RSCが英国各地のアマチュア劇団と協力してつくり上げる「夏の夜の夢」。プロの俳優18人が、全国14地域のアマチュア劇団の メンバーと共演。プロと1つのアマ劇団が組んで公演を行う形式なので、何通りもの「夏の夜の夢」が生まれることになる。ロイヤル・シェイクスピア・シアターでの上演を始め、各劇団が位置する都市の劇場を回るツアーも行われる。
昨年は人気俳優ベネディクト・カンバーバッチが演じたことで話題となった「ハムレット」。今回タイトルロールを演じるのは、一昨年にナショナル・シアターで上演されたサイモン・ラッセル・ビール主演 「リア王」で、上演途中のトラブルで後半から代役に立ち高評価を受けたパーパ・エシデュ。父王を殺害し、母と再婚した叔父への復讐を誓う王子ハムレットを、期待の若手俳優がどう演じるのか、要注目だ。
頻繁に上演されることのないロマンス劇「シンベリン」が登場。シンベリン役をチャンネル4のドラマ「ティーチャーズ」などで知られる女優ジリアン・ビーバンが務める。秘密裏に恋人のポステュマスと結婚した娘イモージェンに激怒したブリテン王シンベリンは、ポステュマスを追放。イタリアへ渡ったポステュマスは、そこで出会ったヤーキモーから、イモージェンの貞節をヤーキモーが奪えるかどうかという賭けを仕掛けられる。
RSCがバーミンガムを拠点に活動する劇団スタンズ・カフェに委託し、制作されたガイドなしの無料ツアー。「お気に召すまま」で言及される「人生の7段階」に着想を得たという同ツアーは、リーフレットの地図に記された同地の8カ所に赴く趣向になっている。
死去した日であるとともに誕生日ともされる4月23日に行われる恒例のパレード。バンドや当時の衣装に身を包んだ俳優らが街をパレードする。11時にはいくつかのストリート沿いに設置された旗が掲揚。また、教会ではシェイクスピアの銅像に飾られている羽ペンの羽を交換するセレモニーが行われる。






ロンドン大火やシャーロック・ホームズなど様々なテーマでツアーを提供しているロンドン博物館が、シェイクスピアの足跡をたどるガイド付きのウォーキング・ツアーを実施。テムズ川沿いの劇場街から、シェイクスピアが住んだ下宿の跡地、映画のロケ地などを2時間かけて回る。シェイクスピアが活躍した当時に思いを馳せながら、古今のロンドンを自分の目と足で体験してみよう。
ロンドンの金融街シティに位置する法曹院ミドル・テンプルの一角にあるミドル・テンプル・ホールと言えば、1602年にシェイクスピアの「十二夜」が初演された場所。この由緒正しきホールでも、没後400年を記念して、シェイクスピアが単独で書いた最後の作品と言われる「テンペスト」が上演される。
イングランド中部シェフィールドで30年以上にわたり活動を続ける6人のアーティストから成る劇団フォースド・エンターテインメント。世界各国の演劇フェスでも注目を集める彼らがシェイクスピア没後400年を記念して制作したのがこちら。シェイクスピアの戯曲36作品を一作品1時間弱にまとめ数日にわたって上演する。出演者は何と、塩や胡椒の小瓶やスプーン、ろうそくなど、身の回りの生活用品。テーブルの上に、シェイクスピアの偉大なる物語が次々と繰り出されていく。
2014年にロンドンで手掛けた「橋からの眺め」で演劇賞を総なめにした演出家イボ・バン・ホーベが、芸術監督を務めるオランダの劇団トネールフループ・アムステルダムで制作した本作を引っ提げてロンドンにやって来る。シェイクスピアの「ヘンリー5世」「ヘンリー6世」「リチャード3世」を融合させ、政情不安下の支配者3人による究極の選択を描いていく。14人の出演者たちが計35人の登場人物を演じ、上演時間は休憩を入れて計4時間強というスケールの大きな作品。
2014年に短剣で自らの胸を刺すジュリエット、毒蛇に自分を噛ませるクレオパトラ、毒の塗られた剣で刺されて倒れるハムレット……。シェイクスピアの戯曲において、舞台上で死が表現される74のシーンを90分という上演時間の中で一気に見せるという意欲作。演じるのは、フィジカル・コメディー劇団の「スパイモンキー」。5月に英南部ブライトンで開催されるブライトン・フェスティバルにて開幕した後は、国内、海外各地を回る。詳細は下記サイトにて発表されるので要チェック。
イングランド南東部ルイスにあるカントリー・ハウスで毎年開催されるグラインドボーン音楽祭。今年はブリテンの「夏の夜の夢」と、「から騒ぎ」を基にしたベルリオーズの「ベアトリスとベネディクト」という、2本のシェイクスピア関連オペラが上演される。前者は演劇や映画でも同作を手掛ける演出家ピーター・ホールが1981年に演出して以来、複数回にわたり再演されているもの。2014年に同音楽祭にてラベル作曲のダブル・ビルでタクトを振った大野和士が指揮を務める。
1616年4月23日に亡くなったシェイクスピアには、妻のアン、娘のスザンナとジュディスがいた。彼は始めのうち、不動産の大半を長女のスザンナに遺すとする遺書を作成していたが、1616年1月に次女の取り分を増やすよう手を加えている。このエキシビションでは、シェイクスピアの遺書を始めとする貴重な資料の数々が展示される。なお、この遺書自体は別人の手によって書かれているものの、シェイクスピア直筆の署名が残されている。
シェイクスピアの芝居は、時代とともに変化を遂げてきた。それぞれの時代に即するように翻訳や改訂、改変を経ているからこそ、現在でも英国を始めとする世界各国で愛され続けているのだ。今回は、シェイクスピアの文化的アイコンとしての立場を確立させる節目となった10の出来事に着目。そのほか、現存する唯一のシェイクスピア直筆の台本や、1623年に出版された最初の作品集ファースト・フォリオ、映像や衣装なども展示される予定となっている。
ロイヤル・フェスティバル・ホールを本拠地とするロンドン・フィルハーモニー管弦楽団。1月から6月にかけて多数の関連コンサートを行う。4月23日には、スペシャル・ガラが開催。俳優のサイモン・キャロウをディレクターに迎え、チャイコフスキーの「幻想序曲『ハムレット』」やベルディの「オセロ」などの抜粋が演奏される。また、6月5日には子供向けのファミリー・コンサート、「夏の夜の夢」のミュージカル版「ボトムズ・ドリーム」が上演。
英国を代表するオーケストラの一つロンドン交響楽団も、関連コンサートを実施中。拠点であるバービカンでのコンサートのほか、LSO St. Luke'sでもランチタイム・コンサートが開催されている。オケの演奏を背景に俳優たちがシェイクスピア作品の笑いや魔法を届ける子供向けコンサート「Play on, Shakespeare!」や、朝から夕方までシェイクスピアの魅力を音楽で味わえる「Berlioz & Shakespeare」にも要注目。
その生涯を「絵本作家」の一言で済ましてしまうにはあまりにも惜しく、誤りであるとさえ言えるほど、ポターの人生は多彩なエピソードに満ちている。そしてこれら豊かな経歴の根底に流れていたのは、今ではちょっと使い古された感のある言葉となった、ある1人の女性が「自己実現」を遂げるまでの物語だった。





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