元遊び人も老いの境地!?
「え〜っ」と思われるかもしれないが、過去15年間にわたって、英国でずっと人気名付け1位を保持している男児の名前は、ジャック。中でも、「ジャックと豆の木」「切り裂きジャック」、そして今回取り上げる俳優「ジャック・ニコルソン」が、真っ先に頭に浮かぶ「3大ジャック」だろうか(ここ数年で追い上げている、映画「パイレーツ・オブ・カリビアン」の「海賊ジャック・スパロウ」を入れて、四天王としてもよい)。
オスカー候補12回、そのうち「愛と追憶の日々」で助演男優賞、「カッコーの巣の上で」と「恋愛小説家」で主演男優賞と3回受賞。出世作「イージー・ライダー」や「シャイニング」「郵便配達は二度ベルを鳴らす」など、どれもこれもが唸らせる演技だったのは、今さら言うまでもない。私生活では、かつて俳優ロビン・ウィリアムズが、「ニコルソンが世界で唯一、キース・リチャーズをして、『オレ、家に帰らなきゃ』と言わしめた男」だと、冗談交じりに語るくらい、ハリウッドきってのパーティー好き、遊び人だった。その名優も、御年73歳。今では撮影時、ホテルの部屋にこもって一歩も外に出ないという。
寄る年波は、女性関係も同じ。「超」が3つ付くくらい派手で、ママス&パパスのミシェル・フィリップスや女優のララ・フリン・ボイル、16年続いた女優のアンジェリカ・ヒューストンほか数多と交際し、ベッドインした人数はざっと2000を下らない。英「夜の帝王」、歌手ミック・ハックネルも真っ青だが、最近のインタビューでは、「すべては女性のために」だった恋愛体質が悲しいかな、すっぽり抜けてしまったという。
いい案配にそれなりに老成し、先細っていくのを実感しているという潔いハリウッドの「ジャック」が、やはり「キング・オブ・ジャック」か。