インテリ・イケメンでブレイク中
ドラマ「サラリーマン金太郎」で初代金太郎を演じた身体(カラダ)俳優、高橋克典を色白にした男前のルックスに、マンチェスター出身の北部訛りを漂わせた中流アクセントの甘い声。これが、つい先日に終了したBBC2人気科学シリーズ「ワンダーズ・オブ・ザ・ユニバース」で水先案内人を務めた物理学者、ブライアン・コックス博士(42)だ。
雪山の山頂に立つコックス博士をヘリから撮影、「我々はなぜここに存在する? 我々はどこから来た? 人類の最も恒久的な問いだ」と博士のナレーションが重なる。くぅ〜っ。カッコ良すぎてムズ痒い。なにしろ、この手の科学モノでは異例の600万人という高視聴数を記録し、「iTunes」のチャートでも1位。本年度の「英王立テレビ協会賞」では、本番組が科学・自然史部門で、博士がプレゼンター部門で受賞するというWおめでただった。
マンチェスター大学の教授にして、同大の素粒子物理学会員。英王立協会大学研究フェローであると同時に、欧州原子核研究機構(CERN)で研究を続け、テレビやラジオなどにも数多く出演、分かりやすい解説でもって科学を世に広めるコックス博士。映画「スラムドッグ$ミリオネア」のダニー・ボイル監督が手掛けたSFモノ「サンシャイン2057」(真田広之も出演)の主人公のモデルにもなったほど(4年前、博士は日本公開時に来日を果たしている)。
それだけじゃない、隠し玉。若かりし頃の博士は、ロックンローラー。新・労働党(ニュー・レイバー)の選挙テーマ曲にも使われた全英1位シングル「シングス・キャン・オンリー・ゲット・ベター」で知られるD:Reamのキーボード奏者だった。インテリ、イケメン、ロックンローラー。天は3物を与えたもうた。世の男どもよ、ひれ伏せい。