王室結婚式から「スター誕生」
世紀の「ロイヤル・ウエディング」で、花嫁のケイト妃より注目を浴びた妹のピッパことフィリッパ・ミドルトン(27)。式場であるウェストミンスター寺院に、花嫁の付き添い人として到着するや否や、インターネット上で、「ウワォ!」と驚きまじりのピッパ賛辞のニュースが駆け巡った。特に電子版で速報を送っていた2大タブロイド、「メール」紙と「サン」紙の過熱報道ぶりは、傍目に見ても「はしゃぎ過ぎ」。
後日さっそく、酔っ払っているピッパ、Vサインの「ダサい」ピッパと昔の写真を掘り起こし、果てはイビサ島にクルーズ・ホリデー中のビキニ姿ピッパを掲載。なにかとしがらみのある「手だれた」芸能人と違って、「素人」一般人からの「スター誕生」に、この2紙以外にも英全メディアが浮かれ騒いでいるといった体。
確かに、ピッパは主役を完全に「食った」。ドレスの差で。式当日まで極秘だったケイト妃のウエディング・ドレスは、ハートカットの胸元に、Vネックに重ねられたロングスリーブの刺繍レース、下は膨らみをもたせたAライン。サラ・バートン・デザインの「アレキサンダー・マックイーン」クチュールと聞いても、正直「へぇ、そうですか」。洗練より伝統を重んじすぎた。化粧の濃さもあってか、婚約会見時の彼女の方がはるかにキレイだったような。一方、ピッパも同デザイナーによる、大胆に開いたカウルネック、キャップスリーブが特徴的なスレンダー・ラインの純白ドレス。花嫁衣裳とは格が違えど、洗練度では上をいった。
過去、「タトラー」誌から「最高の独身女性」に選ばれてはいるものの、これまでどう見たって姉より容色が劣ると世間は認識していたはず。それが、2011年4月29日をもって見事、覆された。「ピッパ伝説」の始まり、始まり……。