全米ティーン・アイドル
やれミシェル・オバマ米大統領夫人の等身大ポスターを部屋に飾っているだの、「MTVアワード」授賞式でリアーナとケイティ・ペリーにサンドイッチ・キッスされただのと、連日のようにメディアでその名が躍る、ティーンエイジャーの歌手、ジャスティン・ビーバーくん(16)。
おそらく中高年の方々は「誰それ?」だろうが、彼の所属レーベル、アイルランド・レコードを傘下に持つユニバーサル・インターナショナルの日本版サイトを見ると、超キャッチーな(キャッチーすぎて頭痛がしてくる)最新シングル「ネヴァー・セイ・ネヴァー feat.ジェイデン・スミス」をBGMに、「330万人以上! 世界がフォローするツイッター王子!」「ユーチューブの再生回数は脅威の1億5000万回ヴュー越え!」なんて字が、これまた躍っている。
カナダのオンタリオ州にある片田舎で、一人っ子の母子家庭に育ったジャスティンくん。地元ののど自慢に出たときのビデオ(黒人R & Bシンガー、ニーヨの「ソー・シック」を歌い結果は2位)を母親がユーチューブにアップして以来、新たに撮ったビデオをどんどん更新。口コミであっという間にフォロワーが増えていき、レコード・デビューへと繋がった。関係ないが、彼とニーヨのどちらが歌っても、この「ソー・シック」の1フレーズ♪ソー・シック・オブ・ラブ・ソング♪の部分が、♪ソーセージとクロワッサン♪と空耳る。
最新アルバム「マイ・ワールド2.0」は、全米で3週1位を獲り、10代のソロ・シンガーとしては、リッキー・ネルソンの2週、スティービー・ワンダーの1週を抜いて新記録を打ち立てた、男アイドルひとり勝ち状態。で、肝心の歌唱力とルックスのほどはといえば……。「なんでやね〜ん!」と山のてっぺんから叫びたい。