欧米のツインズ市場
とりたてて流行るわけではないが、常にそこにいる日本の双子タレント。マナ・カナ、おすぎとピーコ、お笑いコンビのザ・たっち、モデルの蛯原友里と英里、俳優の斉藤祥太・慶太、ノルディック元五輪代表の荻原健司(現・自民党参議院委員)と次晴、工藤兄弟、古くはザ・ピーナッツにリリーズ、リンリン・ランラン、マラソンの宋兄弟もいた。とにかく広範囲で挙げ出したらキリがない。
負け犬、デブ、おネエ、「クイズ! ヘキサゴン」出のおバカといったキャラ・タレントたちが、バラエティ番組の賑やかしとしてお笑い芸人と凌ぎを削って末席争いするのを尻目に、「全く同じ顔が2つ並んでいる」ことで、比較的ラクにポジションを確保できる双子キャラ。モデルや俳優といったバラ売りでも、観る側に「双子のあっちの方」「この人、双子」意識があれば、印象付けに役立つはずだ。
そんな双子タレント先進国である日本に比べ、圧倒的に数が少ない欧米勢。ハリウッドなら、独自の服飾ブランドが大当たりし、雑誌「フォーブス」で21歳未満セレブ枠の長者番付1位になったオルセン姉妹が有名だが、ほかにスカーレット・ヨハンソン、キーファー・サザーランドにそれぞれ双子の弟妹がいる程度で、あまりパッとしない。英国だと「ビッグ・ブラザー」のサム&アマンダ姉妹、チーキー・ガールズ、ビージーズのロビンと故モーリスが思いつく。芸能人ではないが、英労働党議員のアンジェラとマリア・イーグル、ポーランド大統領のレフ・カチンスキと元首相ヤロスワフも双子の有名人。
個人主義のお国柄だからか、単にバラエティ枠が少ないからか、はたまた双子いじりの技術(テクニック)がないからか……。お寒いツインズ市場だ。