ファースト・レディの座
先月、仏サルコジ大統領と結婚した元スーパーモデルで歌手のカーラ・ブルーニ(40)。顔かたち、髪の色、良家出身(祖父は伊タイヤ・メーカー、ピレリの創業者)とサルコジの先妻セシリアとの共通点は多い。
離婚後のパーティーで知り合って3カ月のスピード婚(ウソ臭いが)。その間、ディズニーランドの子連れデートや、エジプト婚前旅行を撮られて話題になっていた。大統領をメロメロにしたダイソン並の魅惑の吸引力は、過去の男たちとの歴戦で得たたまものだ。
エリック・クラプトンに始まって、ミック・ジャガー、不動産王ドナルド・トランプ、ケビン・コスナー、スイス人俳優バンサン・ペレーズ、元仏首相ローラン・ハビウス、「ポンヌフの恋人」のレオス・カラックス監督、仏の哲学者ジャン・ポール・エントベン、その息子で同じく哲学者のラファエルなど。そのうちラファエルとは、ベストセラー作家ジュスティーヌ・レビから奪って不倫の末に結婚。一人息子をもうけるも、後に離婚している。言い方は悪いが、ケイト・モスと一緒で「知」の種が欲しかったんだろうな。
クラプトンは自伝で「21歳のカーラに一時期かなりのめり込んだ。……高い頬骨とアーモンド型の瞳を持つアジア的な顔立ちがとてもセクシーだった」と回想。しかし、友人ミック・ジャガーに寝取られ、「ミックをしばらく敵意なしには見られなかった」とも。
そうして各界一流どころを御してきたブルーニに残された選択肢は唯ひとつ、ファースト・レディの座。サルコジにも言えるが、情熱の炎をカッカと燃やしているようで、しっかりツマミで調節できる大人の打算が見え見えなのは、気のせいだろうか。