女性は唯一ワインハウスって……
音楽専門誌「Q」とHMV主催のファン投票による過去50年の「英国ベスト・アルバム50」の結果が出た。トップ10は、
1.「オアシス」(1994)
2.「モーニング・グローリー」(1995)
3.「OKコンピューター」(1997)
4.「リボルバー」(1966)
5.「ストーン・ローゼズ」(1989)
6.「サージェント・ペッパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」(1967)
7.「ロンドン・コーリング」(1979)
8.「アンダー・ザ・アイアン・シー」(2006)
9.「狂気」(1973)
10.「アーバン・ヒムス」(1997)
1、2位を独占したのはオアシスのデビュー作とセカンド。③レディオヘッドのボーカル、トム・ヨークは村上春樹のファンで有名。⑥は全米15週、全英22週1位となった世界初のコンセプト・アルバム。同じくビートルズの④ももちろん英米1位。⑤のストーン・ローゼズはおマンチェ・ブームの中核で、今作はその金字塔。オアシスに負けたのは残念。クラッシュの⑦はUKチャート9位にしか届かなかったが、根強いパンク・ファンの支持を得た。⑧キーンはトップ10以内で、唯一のポスト・ミレニアムもの。格調高いストリングス「ビター・スィート・シンフォニー」で幕明けする⑩ヴァーヴは、ローリング・ストーンズの「ラスト・タイム」を無断借用。後に告訴されて、ミック・ジャガーのクレジットが加わった。この曲があるからのランクインだ。
そのストーンズは、ぎりぎり50位と48位。女性では唯一、ワインハウスの「バック・トゥ・ブラック」が35位に。UK音楽界は超スーパー男高女低だ。また、ビートルズが最多5作のランクイン。次いでオアシスの4、英米1位の⑨ピンク・フロイドが3つ。
オアシスとビートルズで2割の寡占状態。一極集中はどの業界でも見られる今の傾向だ。