米グラミーで最優秀プロデューサー、ブリット・アワードでは最優秀男性ソロ・アーティストに輝いたマーク・ロンソン。エイミー・ワインハウスと一緒にズートンズのカバー「バレリー」を披露したブリットでのステージは、旬×2でまばゆいばかりだった。
2枚のミリオンセラー・アルバム、エイミー・ワインハウスの「バック・トゥ・ブラック」とリリー・アレンの「オーライ・スティル」を手掛けたこの甘~い男前は、見かけより年を食ってる32歳。映画館オデオン・シネマの創始者筋にあたる母、音楽マネージャーの父の下、幼少時は保守派ユダヤ教で育った。
両親の離婚後(当時8歳)、母はフォリナーのギタリスト、ミック・ジョーンズと再婚し、ロンソンもニューヨークで同居。ブルース・スプリングスティーンやマッカートニー、イギー・ポップら継父のミュージシャン仲間がしょっちゅう遊びに来ていたという。一度ショーン・レノンの家でマイケル・ジャクソンと3人で寝たと(変な意味じゃなく)テレビ番組で語っていた。とにかく彼の上品系モッズ・スーツ& ヘアはマンハッタン・リッチ・キッズの証だ。
良家の子女が通うバッサー・カレッジと、NY大を出た後、DJで徐々に頭角を現し、トム・クルーズとケイティ・ホームズの披露宴では、ギャラ1000万円で映画「トップ・ガン」テーマ曲をプレイ。60年代ソウルとロック、ファンク、ヒップホップをマッシュして今どきの音楽を作る腕、あのイケメンぶり、そしてショービズのジューイッシュ・コネクション……。カイザー・チーフスの3枚目、ワインハウスとの「007」テーマ曲制作など、ここ当分、需要は続きそうだ。