頓痴気(とんちき)発言で市長って……
まずは、ボリス・ジョンソン(43)に決まったロンドン市長選2008がらみのクイズを2題。①深夜に決まった市長のあだ名は? ②なぜ5月に選挙があった? 答えは①がナイトメアーで②はMayorだから。……なんてくだらないことを考えずにはいられなかった今回の市長選。
若い、マスコミ露出が多い、弁が立つ(撤回、謝罪も多し)、そして右派というのがなんだか橋下大阪府知事や東国原宮崎県知事と共通しているボリスだが、最初、候補に名乗りをあげた時は、左記の2人の時と同じく大多数が「冗談でしょ」と思ったハズ。なにしろ小人の元締めかエリンギ茸かみたいな風貌で、番組「ハブ・アイ・ゴット・ニュース・フォー・ユー」などのメディアに登場して、放言、迷言を吐いては道化役に回っていたあの男だ。
「もしゲイの結婚がOKだって言うんなら、いっそのことゲイ三つ巴、スリー・メン&ア・ドッグも認めちゃどうだ」と品性のかけらもない同性愛嫌悪のコメント。また、トニー・ブレアのコンゴ訪問を批判し、「部族の戦士たちが白人の大酋長を見てスイカ笑いするんだろう。……ちょうどpickaninnies(黒人の蔑称)が女王に旗振るみたいに」と石原都知事も真っ青な差別語を乱発。このトンチキ、軽率さが率直で分かりやすいと変換されて、今どきの政治家として人気を得ているのか。
3つ下の保守党党首、デービッド・キャメロンと同じイートン校→オックスフォード大という正統派コンサバ・コースをたどり、在学時には弁論部として名高いオックスフォード・ユニオンの会長を務めたボリス。絵に描いたエリートだが、残念ながらセックス・アピール・ゼロのいじられキャラ。公約を果たす前にスキャンダル倒れしないことを祈る。