R & Bの新ディーバ誕生
「R&Bのスーパースター」「レッド・ホット・シンガー」と形容されるバルバドス出身のリアーナ。昨年リリースされたセカンド・アルバムからの先行シングル「アンブレラ」が、全米で7週、全英10週、計17カ国でチャート・トップとなる大ブレイクで、文句なしの新ディーバ誕生となった。
ピンと来ない人は、ユーチューブかなんかでこの「アンブレラ」やマルーン5とのコラボ曲「イフ・アイ・ネバー・シー・ユア・フェイス・アゲイン」のビデオ・クリップを見てほしい。今流行のポールダンス風踊りや全裸銀箔(モノクロだから金が銀)、S &Mコスチューム、マル5のボーカル、アダムとの絡みなど、すべてがプロ根性に徹したエロチックさ。ポップス、とくにR &Bはセクシーでなんぼだが、こりゃR-18指定がいる。妖気漂う色気でまだ二十歳はたちって、三十路になったときどうなるんだ、いったい。
小栗旬や沢尻エリカなんかと同じ部類に入る、首とほぼ同じ幅の超小顔、目尻の上がった生意気な強い目力めぢから、冷っこい肌質、細長~い脚を持つ現在進行形「美の標本」に、あの低音のパワーハウス・ボーカル。天に二物を与えられたリアーナだが、父がヤク中で苦労した子供時代が影響しているのか、大人びたダークな雰囲気は、不景気に突入した今の時代の気分に符合する。景気が上向きだった頃のビヨンセやブリトニーら「ケツ振れワッショイ!」な肉体派時代とは対照的だ。
意外や、海外のメジャーな賞獲得の先駆けとなったのは、デビューした翌年、2006年の日本ゴールド・ディスク大賞「ニュー・アーティスト・オブ・ザ・イヤー」。ちなみに大賞は倖田來未でした。