イートニアンにも弱点あり
時の人2人、ロンドン市長のボリス・ジョンソンと支持率トップの保守党党首デービッド・キャメロンが卒業したイートン校。ウィリアム& ハリー王子らロイヤル・ファミリー、貴族の子弟らが通うことで知られ、歴代英首相の26パーセント、73人中19人を輩出した英国パブリック・スクールの頂点に立つ男子校の中等教育機関だ。ここからオックスブリッジ(オックスフォード大とケンブリッジ大)を出て、黄金のエリートに仕上がる。
オールド・イートニアン(イートン校出身者の通称)の中で例外といえば、生まれたときから頂きにいるロイヤル兄弟。成績が最低ランクで、卒業試験では不正疑惑が持ち上がったハリー王子は、大学に進まずサンドハースト陸軍士官学校に入学、兄はセントアンドリューズ大に進み、中以下の成績を修めた。
ライバルのウエストミンスター校には、アンドリュー・ロイド・ウェバーや女優のヘレナ・ボナム=カーター、歌手DIDOらエンターテインメント界の著名人も多いが(16~18歳女子の入学が認められている)、イートン出では役者以外、めぼしい芸能人が見当たらない。
挙げると、ドラマ「ローマ」のオクタビアヌス役を演じたマックス・ピルキス(19歳・現役ケンブリッジ大生)、母方がディケンズの直系にあたるハリー・ロイド(24・オックスフォード)、映画「グッド・シェパード」のエディ・レッドメイン(26・ケンブリッジ)、「プライドと偏見」のサイモン・ウッズ(28・オックスフォード)、ダミアン・ルイス(37)、ドミニク・ウエスト(38)ら。毛並みの良さが仇になって役の幅を狭めるのか、実力はあっても知名度はイマイチ。イートニアンにも、「大衆ウケしない」という弱点があった。