英国の安藤優子か小宮悦子（過去形）かというくらい、オジサンを中心に圧倒的支持を得ている女性キャスターといえば、BBCのフィオナ・ブルース（44）。カースティ・ヤングやナターシャ・カプリンスキーの後ろを走っていた時期もあったが、ずっと堅調にして高値なフィオナは、なんだかんだ言っても上。

キリリとしたクール・ビューティ、噛み砕くと、眼光鋭いエラ張り顔で、いかつくてごついフィオナ。金髪じゃないが、長身、ショート・カットとくれば、英国紳士好みの典型的なアッパー・インテリ美人像に当てはまる。なんでもワイン・メーカーが行なった調査によると、「最もセクシーなニュースキャスター」に先の2人を押しのけ堂々の１位（男性トップは先輩ジェレミー・パックスマン）。

こっちの勝手な想像だが、シティの辣腕銀行マンやブローカー（今は失業しているかもしれないが……）、青年実業家（今は会社が倒産しているかもしれないが……）あたりが憧れるピンナップ・ガールじゃなかろうか。片方の眉を45度までクイッと釣り上げ、落ち着いた低音でしゃべる彼女に、SMの女王様的な風格を感じる。強いもの（＝権力）好きな男性にはたまらないはずだ。そういえば、去年チャリティー番組で、「シカゴ」のヴェルマ役に扮した黒網タイツ姿もサマになっていた。

父の仕事の関係でシンガポール、ローマで幼少期を過ごし、オックスフォード大では仏・伊語を専攻。卒業後、間もなくして働いた広告代理店の社長と結婚し、現在2児の母であるフィオナ。10時と6時のニュースに加え、新司会を務める「アンティーク・ロードショー」では、視聴数1000万人越えで絶好調。不景気な昨今にますます需要が高まる安定株だ。