世界4位のアルバム売上
今月8日の「グラミー賞」で、「Best Pop Vocal Album」を獲った24歳の新鋭シンガー・ソングライター、ダフィー。デビュー作「ロックフェリー」は、昨年度の英国年間アルバム総合売上トップ。また、シングル「マーシー」のUKチャート最高位1位は、ウェールズ出身の女性アーティストとしては25年ぶりの快挙という。
ダフィーの声を聴いて真っ先に頭に浮かんだのが、「あ、日吉ミミ」。30代後半以上の人なら知っているハズ、♪恋人に~フラれ~たの~♪と歌う「男と女のお話」日吉ミミだ。あの鼻をつまんだようなキンキン声の投げやりな歌い方は、一度耳に入ったら忘れられないインパクト。ソウルフルな60年代風ポップス、「奥様は魔女」のサマンサ・ルックス(ノースリーブ・ミニに青い目、肩まで伸ばした外巻きブロンド)と三位一体となって、象(かたど)れそうなくらいくっきり個性のとーってもコンセプチュアルな懐古趣味的歌手にできあがっている。「似非(えせ)ソウル」「エイミー・ワインハウスの二番煎じ」と彼女を批判する声もあるが、時代が一巡して、この手のジャンルがまた新鮮に映るのだろう。カラオケ向きだし。
昨年の世界的アルバム・セールスをみても、コールドプレイの「美しき生命」660万枚、エイミー・ワインハウスの「バック・トゥ・ブラック」510万枚、AC/DCの「悪魔の氷」500万枚に次いで、4番目の450万枚(「メディア・トラフィック」社集計)。「Xファクター」軍団、レオナ・ルイス「スピリット」を20万枚の僅差で抜いた。1位から5位まで英国勢が占めた、「まさかのユニオン・ジャック復活!?」の原動力になっただけでもたいしたもの。一発屋で終わらないことを祈ります。
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