「スーザンを探した!」
土曜日にファイナルを迎えたシリーズ3回目のタレント発掘番組「ブリテンズ・ゴッド・タレント」に出場し、一夜にしてスターになったスーザン・ボイル(48)。彼女の登場は、まさに事実は小説より奇なりだった。
チリチリの天然パーマにゲジゲジ眉、うっすら生える口ひげ、それに太鼓腹。ワンピースを着てはいるが、どう見ても「おじさん」の失笑を買う外見。だが、ひとたびミュージカル「レ・ミゼラブル」の「夢やぶれて」を歌い出すや、その恐るべし歌唱力に今度は場内呆然。教会のボランティアをしながら、スコットランドの片田舎で猫一匹とつましく暮らす、独身スーザンの人生と重ね合わせたくなる歌詞も相乗効果だった。とにかく、番組スタッフの膝を打つ音が聞こえそうな、意外性&才能ありの待ってましたのベタなキャラ。マドンナの映画じゃないが、「スーザンを探した!」とおやじギャグを言いたくなるくらい。
案の定、米国でも大受けで、デミ・ムーアやキャサリン・ゼタ・ジョーンズらハリウッドのシンパが続出。既に出演を果たした「ラリー・キング・ライブ」や「オプラ・ショー」を始め、オファーが殺到しているという。オバマ大統領からのパーティーの誘いを辞退したという話もある。とにかくスーザンは、「女性の地位向上」「中年パワー」「英版アメリカン・ドリーム」なんてキーワードとかけて論じられたりするネタの宝庫なのだ。
ユーチューブで彼女が歌っている模様を撮った動画は1週間で4300万回以上の視聴回数を記録。ついでに、「話題のスーザン・ボイルが歌う夢やぶれて 岩崎宏美が歌うと」を視聴してみたら、さすがプロ。唸るほど上手い。宏美の勝ち!