シャネルでイメチェン
先月、映画「ハリー・ポッターと謎のプリンス」のロンドン・プレミアで、胸の谷間全開のビンテージ・ドレスを着て話題をさらったハーマイオニー役エマ・ワトソン。映画公開前の数カ月間、表紙を飾った「エル」を始め、女性ファッション誌を中心としたメディアの露出度は、主役のダニエル・ラドクリフらハリポタ・メンバーの誰よりもダントツで多かった。
どれを見てもヘアスタイルから化粧、ファッションに至るまで、すべてアダルト仕様。4月で19歳になった彼女にとって、子役から女優への転換を図るイニシエーションの機会でもあったわけだ。
しかし、いくら売り手側が強引に「セクシー」「ファッション・アイコン」と持ち上げてみても、童顔と低すぎる身長、幼児体型、それにハリポタのイメージのせいで、残念だが「ハリウッド女優」Aリスト入りにはいま一歩手が届かない。ちょうど、「家なき子」の安達裕実や「アダムス・ファミリー」のクリスティーナ・リッチと同じで、簡単には消えない子役上がり特有の芳香が邪魔するのだ。
とはいえ、心配御無用。既にファッション・ブランド、バーバリーのモデルを務め、夏からキーラ・ナイトレイに代わって香水ココ・マドモアゼルの広告塔となったエマ(シャネルと2年で6億円の契約)。パリ生まれ、両親とも弁護士で、本人はイェールとケンブリッジに合格し、秋から倍率17倍の超難関校ブラウン大に進学予定。それに、ハリポタ・ブランド、スキャンダルなしと申し分ない肩書で、英女優のポスト・キーラ、シエナ・ミラーとして売り出すにはもってこい。
ハリポタ以上の代表作を生めるか。ここのとこに、脱子役の鍵がある。