司会者アイドル枠
9月からのBBCラジオ1で、これまで8年間にわたってウィークデーの朝10時から2時間45分の音楽番組を担当してきたDJジョー・ワイリー(44)に代わり、新司会に抜擢されたファーン・コットン(27)。他にも、昼1時スロットのエディス・ボウマン(35)がひと回り下のグレッグ・ジェームズ(23)に交代。局側の説明によれば、リスナーの中核15~29歳に合わせて若返りを図ったというが、コスト削減というのも大きな理由だろう。
映画、テレビよりずっと地味なラジオとはいえ、さすがに2人のベテラン女性DJが降板するとあって、各紙とも「ワイリー、コットン」をメインに大きく取り上げていた。ひどいのは「テレグラフ」紙で、17歳の年齢差がある2人の写真……髪も肌も艶々のコットンと、極端に写りの悪いシワシワのワイリーを横並びで掲載。親子というより、祖母と孫娘かというくらいの落差に、なにもここまでと鼻の奥がツンとなる。
とにかくコットンに対するメディアの扱いは、アイドル枠。そりゃそうだ、女性プレゼンターの中で抜群にルックスがいいんだもの。華奢なカラダにブロンド、大きな猫目、矢印みたいに尖った鼻、カタチ良い唇、陶器のようなキメ細かい肌。それにロックチックなファッション、媚びのないハスキー・ボイスが合わさって、「キレイなお姉さん」だけに止まらない、辛みと新鮮さのある英国人好みの美女が出来上がり。「レッド・ノーズ」「トップ・オブ・ザ・ポップス」「ブリット・アワード」ほか多くの人気、話題の番組を押さえてきたコットンだが、ダビーナ・マッコール的カジュアルな司会スタイルで、どこまで通用するか。数年後にはワイリー同様、ところてん式に押し出されているかもしれない。